女性史は、各地域の女性たちによる自主学習運動として展開され、女性たちのエンパワーメントを達成してきました。他方でジェンダー史は、地域における女性の自主学習の動きにどのような影響をもたらし、エンパワーメントとどのように結びついているのでしょうか。とりわけ東日本大震災という大きな危機を経験し、学問と地域のエンパワーメントとの関係性があらためて問われている現在、ジェンダー史は女性たちのエンパワーメントに何を提起していけるかを考えていきたいと思います。
この問題を考えるために今回のシンポジウムでは、地域での自主学習から女性史研究へと向かっていった世代から、ジェンダー史が提唱されて以降の若い世代まで、様々な立場のパネリストから、エンパワーメントとジェンダー史の関係性を問うていただきます。また、丸岡秀子ら女性史研究者が地域住民への支援運動に加わった岩手 県の「小繋(こつなぎ)事件」関係者をパネリストに招き、エンパワー メントと研究との関係について話題提供をしていただきます。
<日時>2012年5月12日(土)13時~17時シンポ、終了後に茶話会
<場所>岩手大学学生センター棟G18教室(JR盛岡駅よりバスまたはタクシー)
http://www.iwate-u.ac.jp/campusannai/campus_map.shtml
<プログラム>
13:00~13:10
趣旨説明 海妻径子(岩手大学)
13:10~15:10
パネリスト報告
○柳原恵(お茶の水女子大学大学院博士後期課程)「麗ら舎の〈おなご〉たち―岩手県北上市における軌跡を拓く」
○菊地文代(映画製作者) 「『こつなぎ』を通して生き方を探る」
○植田朱美(岩手女性史を紡ぐ会/戦中・戦後を語りつぐ会(いわて))「岩手女性史年表・史料と記録集『いわてからの声』編纂へ――地域の女性史・ジェンダー史の現場から」
15:10~15:30 休憩
15:30~16:00 報告へのコメント 加納実紀代(女性史研究者)
16:00~17:00 ディスカッション
<司会>加納実紀代・海妻径子
17:10~18:10 茶話会
◎共催:岩手大学男女共同参画推進室
*岩手大学の学内保育スペース「ぱるん広場」の利用が可能です。
利用ご希望の方は事前にお問い合わせください。
◎当シンポジウムについてのお問い合わせは、下記にお願いいたします。
岩手大学人文社会科学部海妻研究室 (tel/fax:019-621-6750 Email:kkaizuma@iwate-u.ac.jp)
参加費:シンポジウム無料、茶話会500円
主催:ジェンダー史学会 〒166-8532 東京都杉並区和田3-30-22
大学生協学会支援センター内 Tel:03-5307-1175 Fax:03-5307-1196 E-mail:
genderhistory1@univcoop.or.jp